MIYUさん
服飾専門学校を卒業後、プラタポルテやドレス縫製のお仕事に携わり、
ご自身の結婚式にも、お手製のウエディングドレスで臨まれた腕前です。
現在は3人のお子さんを育てるお母さんです。
2015年の4月、入園式が終わって間もない頃に、あるお客様から、お人形のオーダーメイドのご依頼をいただきました。
幼稚園から配布された作り方のプリントと型紙を拝見したとき、その本格的な内容に驚きました。
同じ幼稚園に通われるお父様や、普段お裁縫をなさらないお母様方はどうなさるのか、少し心配になったほどです。
(※kidsmoonでは、ご入園手作り準備品すべて当店にお任せ下さったお客様に限り、ご入園後に幼稚園・保育園・PTAからの指定された手作り品であれば全て、種類を問わず、オーダーメイド注文や縫製代行を承っております。)
さて、当店でお人形さんの縫製を担当したのは、普段はスモックやお遊戯会衣装を担当しているMIYUさんです。
高い技術を持つ彼女にとっては、おそらく難しいお仕事ではありませんが、いつもと同じように、
「できるかどうかわかりませんが、がんばってみます。」と言って、材料を持ち帰りました。
その材料の中には、目を刺繍するための糸が、含まれていませんでした。
お客様ご指定の色糸が在庫切れで、メーカー取寄せ中だったのです。
ですから、10日後に彼女が納品したのは、お顔に表情の無いお人形さん。
それでもとっても愛らしくて、手に取ってみると何ともいえない柔らかさと愛らしさに、本当にこのまま私が欲しいくらいでした。
MIYUさんは、少し照れたように、
「すごく難しかったです。」
「でもなんだか仕上がってみたら、愛着がわいてきてしまって。」
「この子がどんなお顔になるのか、見てみたくなってきて・・・。」
「糸が届いて目を入れたら、私にも写真を送ってもらえますか?」
我が子を送りだすような、少しだけ寂しそうな気持ちのMIYUさんの言葉に、思わずぐっとこみ上げてきました。
数日後、糸が届いて目を刺繍してみると、完成したお人形さんのそれはそれは可愛らしいこと!!
お客様からもお喜びの声をいただき、もちろんすぐにMIYUさんにもお知らせました。
本当に素敵なご依頼をいただき、スタッフとの心の絆を深めて下さいましたことに、心から感謝いたしております。
余談ですが、MIYUさんもお人形さんのように美しいママです。
いつも「雑誌のモデルをしてみては?」とお勧めするのですが、恥ずかしがり屋のMIYUさんは、
「子どもたちの帰りを待ちながら、お針仕事をしているのが幸せ」とのことです。
2022年現在、
MIYUさんは4人目のお子さんを育てながら
家業のお手伝いもなさっています。
キッズムーンの、特にスモックや特注品の分野は
MIEさんの技術協力により形成されたものです。
優しくてまじめで丁寧で、そのうえ美しくて、
みんなが大好きなMIYUさんのご健康と幸せを願いつつ
これからもこのエピソードをここに掲載いたしますす。